記事:介護福祉士試験「生活支援技術」完全解説〜片麻痺利用者の移乗介助(ベッドから車いす)〜
📖 介護福祉士対策 2026.08.10

記事:介護福祉士試験「生活支援技術」完全解説〜片麻痺利用者の移乗介助(ベッドから車いす)〜

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「力任せの介助から卒業する。安全な『移乗』の極意」
こんにちは、wtrです。「ベッドから車いすへ移る」という日常の動作は、脳卒中などで半身麻痺(片麻痺)がある方にとって、転倒の恐怖と隣り合わせの大仕事です。昔の私は、利用者様のズボンを力いっぱい引っ張って持ち上げていましたが、これはお互いの身体を壊す危険な方法でした。介護に縁のない方でも実践できる「てこの原理(ボディメカニクス)」と、「健側(動く方の手足)」を最大限に活かす専門的な移乗テクニックを分かりやすく解説します。

記事イメージ

🛏️ なぜ「健側(動く側)」を活用するのか?

片麻痺(かたまひ)とは、右半身または左半身のどちらかが動かしにくくなる状態です。
介護の基本原則は「残存機能(まだ動く能力)を最大限に引き出すこと」です。介助者が全てを抱え上げるのではなく、利用者様自身の「動く方の手足(健側)」を使っていただくことで、本人のリハビリになるだけでなく、転倒リスクも劇的に下がります。

💡 車いすの配置(超重要)

車いすは必ず健側(動く側)に、ベッドに対して15〜30度の角度で配置します。
これにより、利用者様は動く方の手で車いすの遠い方のアームレスト(肘掛け)をしっかり握り、身体を支えることができます。

💡 介助者の立ち位置

介助者は必ず患側(麻痺のある側)に立ちます。
転倒するのは力が入らない患側だからです。介助者の膝で、利用者様の患側の膝が折れないよう(膝折れ)軽くブロックしながら支えます。

🔄 実践!安全な移乗の4ステップ

腕力で持ち上げるのではなく、体重移動を利用します。これを「ボディメカニクス」と呼びます。

  • ① 浅く座る: ベッドの端に浅く座っていただき、両足の裏をしっかり床につけます。これが踏ん張るための土台です。
  • ② 手を置く: 健側の手で、車いすの遠い方のアームレストを握ってもらいます。
  • ③ 前かがみ: 「お辞儀をしてください」と声をかけ、重心を前に移動させます。お尻が自然と浮き上がります。
  • ④ 回転する: 健側の足を軸にして、コマのように身体を回転させ、車いすにゆっくり着座します。

📝 介護福祉士試験の出題傾向と〇×ポイント

【出題傾向】

移乗介助は実技問題としても頻出です。「健側・患側のどちらからアプローチするか」「車いすの配置角度(15〜30度)」「前屈姿勢による重心移動」が正確に問われます。安全と自立支援の観点がキーになります。

【〇×ジャッジポイント】

  • × 誤り:「右片麻痺の利用者をベッドから車いすへ移乗させる際、車いすをベッドの右側に配置した」
    (解説:車いすは必ず「健側(この場合は左側)」に配置する。右側に置くと動かない右手で支えなければならず転倒する)
  • 〇 正しい:「移乗の際、利用者に前かがみの姿勢(お辞儀の姿勢)をとってもらった」
    (解説:重心を前方(基底面)へ移動させることで、少ない力で臀部(お尻)が浮き上がるため適切)
  • × 誤り:「安全のため、利用者のズボンのベルト部分を両手で掴んで真上に持ち上げた」
    (解説:ズボンを持ち上げるのは身体に食い込み苦痛を与える上、介助者の腰も痛めるため不適切)

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