介護福祉士試験「生活支援技術」完全解説〜全身清拭と部分浴(手浴・足浴)の基本手順〜
📖 介護福祉士対策 2026.08.13

介護福祉士試験「生活支援技術」完全解説〜全身清拭と部分浴(手浴・足浴)の基本手順〜

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発熱や体力低下、寝たきりなどの理由で入浴ができない場合でも、身体の清潔を保つことは皮膚疾患の予防や精神的リフレッシュのために欠かせません。
そのような時に活躍するのが、ベッド上で行う「全身清拭(せいしき)」や、お湯を使って血行を促す「手浴・足浴(部分浴)」です。

この記事では、負担をかけずに効果的に汚れを落とし、心地よさを提供するための正しい手順と根拠を解説します。

1. 全身清拭(せいしき)の基本と注意点

全身清拭は、温かいタオルで全身を拭くケアです。お湯に浸からないため体力消耗は少ないですが、お湯の温度や室温の管理を怠ると、急激に身体を冷やしてしまう危険があります。

① 環境整備と温度管理

  • 室温: 服を脱いでも寒くないよう、24〜26℃程度に保ちます。隙間風を防ぎます。
  • お湯の温度: タオルを絞って皮膚に当てるまでに冷めるため、洗面器に用意するお湯は熱め(50℃前後)にし、拭くときに心地よい温かさ(40℃程度)になるよう調整します。
② 拭く順序と方向の原則

  • 末梢から中枢へ: 血液を心臓に戻し血行を促進するため、手首から肩へ、足首から太ももへ向かって拭きます。
  • 清潔な部位から不潔な部位へ: 汚れを広げないため、顔(目・鼻周り)→ 上肢・胸・腹 → 下肢 → 背部 → 陰部の順に行います。

2. 手浴・足浴(部分浴)の効果

手足だけをお湯に浸ける部分浴は、清拭だけでは得られない「リラックス効果」と「高い血行促進効果」があります。不眠症の方の就寝前に行うと、末梢血管が広がり放熱されることで、深い眠りに入りやすくなるという生理的効果もあります。

3. 【現場事例】Gさんの足浴で得られた予期せぬ効果

体験談イメージ
【事例】Gさん(80歳・女性)長期間の臥床による気分の落ち込み

骨折でベッド上の生活が長引き、「お風呂に入りたいわねぇ…」と沈んだ表情を見せていたGさん。全身清拭は毎日行っていましたが、気分は晴れないようでした。

アセスメントと実践

スタッフは「お湯の温もりとリラックス感」を提供するため、ベッド上での【足浴】を提案しました。防水シーツの上に洗面器を置き、38〜40℃のお湯に足をつけてもらいました。
お湯の中で指先を優しくマッサージすると、Gさんは「あぁ、極楽極楽。お風呂に入った気分だわ」と久しぶりに満面の笑みを浮かべました。
さらに、足浴で血行が良くなった結果、悩まされていた夜間の足の冷えも解消され、その日は朝までぐっすり眠ることができました。部分浴は単なる清潔保持を超え、心と身体を劇的に回復させるケアなのです。

4. 資格取得のテストにおいてのポイント

出題の傾向と対策

清拭の問題では、「拭く方向(末梢か中枢か)」や「温度設定」が頻繁に問われます。

  • 拭く方向の原則
    ❌ 引っかけ: 「血行を促進するため、心臓(中枢)から手足の先(末梢)に向かって拭く」
    ⭕️ 正解: 静脈血を心臓に戻すため、手足の先(末梢)から心臓(中枢)に向かって拭くのが正しい。
  • お湯の温度
    ❌ 引っかけ: 「火傷を防ぐため、洗面器のお湯は体温と同じ36℃程度に準備する」
    ⭕️ 正解: 絞る間に温度が下がるため、洗面器のお湯は50℃〜55℃程度の熱めに準備し、皮膚に触れる時に40℃前後になるようにする。
  • 顔の清拭順序
    ❌ 引っかけ: 「顔を拭くときは、顎からおでこに向かって拭き上げる」
    ⭕️ 正解: 最も清潔な目頭から目尻に向かって拭き、その後、額、鼻、頬の順に「アルファベットのE」を描くように拭く。

学びをさらに深めましょう

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