科学的根拠に基づく介護
褥瘡ケア完全ガイド
~ 予防予測から、発生後の評価まで ~
1. 予防ツールと管理ツールの使い分け
【予防】ブレーデン / K式スケール
まだ褥瘡がない人に対し、「発生リスク」を予測します。点数が低いほど危険です。
【経過】DESIGN-R2020
すでに褥瘡がある人に対し、「治癒経過」を評価します。点数が高いほど重症です。
2. 合計点による重症度判定
合計点(E+S+I+G+N+P)を算出し、以下の目安で評価・対応します。
合計点と重症度の目安
1 ~ 3点(軽症)
安定期。現在のケア(洗浄・外用等)を継続します。
4 ~ 9点(中等症)
悪化の懸念あり。体位変換の頻度やマットレスの設定を再検討。
10点以上(重症)
深刻な状態。速やかに医師の診断を受け、治療・栄養プランを変更。
⚠️ 重大アラートサイン
・前回より合計点が2点以上増加した
・「I(感染)」がI3(膿・悪臭)以上である
・「D(深さ)」が皮下組織に達する大文字(D3以上)である
3. DESIGN-R2020 評価基準早見表
※小文字(d)は浅い傷、大文字(D)は深い傷を指します。
D
Depth(深さ)
E
Exudate(滲出液)
G
Granulation(肉芽組織)
4. 現場での実践ステップ
① スケジュールの固定
毎週決まった曜日(例:木曜日)に評価を行うことで、一貫したデータが得られます。
② チームへの共有
点数に変化があった際は、介護職員、看護師、管理栄養士の間ですぐに情報を共有し、原因(栄養不足、ずれ、圧迫など)を特定します。