認知症の方の言動には、必ず理由があります。
一見「困った行動」に見えるものも、実はご本人からのメッセージ。
言葉の変遷をたどりながら、新しい理解の仕方を一緒に探しましょう。
一見「困った行動」に見えるものも、実はご本人からのメッセージ。
言葉の変遷をたどりながら、新しい理解の仕方を一緒に探しましょう。
🧠 1. 「問題行動」から「BPSD」へ
言葉の変遷は、私たちの「視点の進化」を表しています。
昔の呼び方
問題行動
問題行動
「介護者を困らせる困った行動」という一方的な見方。行動を抑え込むケアになりがちでした。
以前の呼び方
周辺症状
周辺症状
中核症状に付随して必ず起こるような誤解を与えやすい表現でした。
現在の呼び方
BPSD(行動・心理症状)
BPSD(行動・心理症状)
本人の性格、体調、環境、周囲の関わりが複雑に絡み合って現れる「メッセージ」という理解です。
💡 ここがポイント!
BPSDは脳の障害だけで決まるのではありません。「環境」や「関わり方」を変えることで、和らげることができる症状なのです。
🗣️ 2. 「言葉遣い」が意識を変える
特に「徘徊(はいかい)」という言葉は、今、社会全体で見直されています。
なぜ「徘徊」と言わないのか?
- 本人の目的: 「家に帰りたい」「仕事に行かなきゃ」という目的があり、決して「あてもなく」歩いているわけではありません。
- 尊厳の尊重: 兵庫県やメディア(朝日新聞など)では、ご本人の意思を尊重し「外出」「一人歩き」といった言葉への言い換えが進んでいます。
📝 3. 適切なアセスメントの実践
プロとしての観察眼を支える「SOAPI」と「ICF」を活用しましょう。
情報の整理:SOAPI形式
S:主観的情報本人の声
本人の言葉や表情。「家に帰る!」という訴えなど。
O:客観的情報事実の観察
介護者が見た事実。夕方16時に玄関で靴を履いていた、等。
A:アセスメント分析・評価
なぜそうなったかの仮説。夕食作りの習慣が背景にあるのでは?等。
多角的に捉える:ICFモデル
病気(認知症)だけを見るのではなく、個人の性格(個人因子)や住まいの環境(環境因子)がどう関わっているかを多角的に分析します。
🌈 4. まとめ:寄り添うケアのために
「なぜ?」の裏にあるメッセージを受け取る
私たちの専門職としての言葉遣いや記録は、ご本人をどれだけ深く理解しているかの証です。
固定観念を捨て、想像力を働かせることで、認知症の方の「生きづらさ」を「安心」へと変えていきましょう。