認知症 2025.12.27

【認知症:認知症マフ】認知症マフの効果②:代替行動による事故防止の戦略

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認知症マフの効果を深掘りする
【第2回】「手の行き場」を作って事故を防ぐ

介護現場において、点滴の自己抜去や弄便(ろうべん)などのトラブルは、スタッフの疲弊だけでなく身体拘束(つなぎ服やミトンの使用)のリスクに直結します。認知症マフは、こうした行動を「禁止」するのではなく、安全な「代替行動」へ置き換えることで事故を防ぎます。

1. なぜ「いじってしまう」のか?

認知症の方は、チューブの違和感や下腹部の不快感を「何か分からない不快なもの」として捉え、無意識に手で取り除こうとします。この「動かしたい手」を無理に止めると、さらなる興奮を招きます。

「注意の転換」という戦略

人間の脳は、より「触り心地が良いもの」や「興味を引くもの」に注意が向きやすい性質があります。カテーテルや衣類よりも魅力的な質感を持つ「マフ」を手に届けることで、脳の関心をトラブルの元からマフへと移します。

2. マフによる具体的な課題解決

【事例:弄便・おむついじりの対策】

不快感から手をおむつに入れてしまう方に対し、マフを渡します。マフの内側に隠された大きなボタンやレースの感触に指先が集中することで、おむつへの関心が薄れます。

【事例:医療器具の自己抜去防止】

点滴や経管栄養のチューブを抜こうとする方の「空いている方の手」にマフを装着します。筒状のマフの中で指先を動かせるため、「手を拘束されている」という不快感を与えずに、器具に手が届くのを物理的・心理的に防ぎます。

3. 代替行動を成功させる「飾りの工夫」

事故防止の効果を高めるには、その方の「手のクセ」に合わせた飾りの選定が重要です。

手の動きに合わせたカスタマイズ:

  • 摘まむクセがある方: 小さなビーズや、しっかり縫い付けたボタンを。
  • 引っ張るクセがある方: 伸縮性のあるリボンや、丈夫なループを。
  • 回す・ねじるクセがある方: 大きめのウッドビーズや、ジッパーを。

※本人が夢中になれる「触感」を提供することが、最高の事故防止になります。

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