介護 2025.10.06

【褥瘡:基礎】今日からできる褥瘡(床ずれ)予防:現場の対策まとめ

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【褥瘡:基礎】床ずれを防ぐ!
未経験から学べる褥瘡予防の教科書

~日常の観察とケアが命を守る~

介護現場で特に注意すべきリスクが「褥瘡(じょくそう)」です。一般には「床ずれ」とも呼ばれ、放置すると骨が見えるほど悪化することも。この記事では、予防の基礎知識をわかりやすく解説します。

1. 褥瘡(床ずれ)とは?

褥瘡とは、皮膚に長時間圧力がかかることで血流が滞り、組織が壊れてしまう状態です。軽い赤みから始まりますが、重症化すると感染症を引き起こし、命に関わることもあります。

【専門職としての視点】床ずれと褥瘡の違い
日常的には「床ずれ」と言いますが、専門現場では「褥瘡」を使います。

  • 床ずれ:現象を指す一般的な言葉。
  • 褥瘡:医学的な定義。科学的なアセスメント(評価)や段階的な処置が伴う専門用語です。

2. 褥瘡発生のメカニズム:3つの原因

褥瘡は単に姿勢が同じなだけではなく、以下の3つの外力が複雑に絡み合って発生します。

① 圧迫(持続的な体圧) 骨の突出部に強い力が加わり続け、毛細血管を押し潰してしまう力。これが一般的なイメージの「床ずれ」です。
② 摩擦(ムレ、衣類のしわ) 身体を動かす際、皮膚の表面(角質層)が剥がれ、褥瘡になりやすい状態を作る力です。
③ ずれ(シーア力) 背上げ時などに、皮膚は止まっているのに中の組織や骨が重力でズレる力。血管が引き伸ばされ、血流が途絶える最も危険な力です。

3. 褥瘡が起きやすい人

  • 長時間寝たきりで自力で動けない方
  • 低栄養(皮膚が薄く、再生力が弱い。特にタンパク質の不足)
  • 失禁がある方(皮膚がふやけて傷つきやすい、不潔な状態)
  • 麻痺がある方(痛みを感じず、体位を変えたいという異変に気づきにくい)

4. よくできる場所と症状

「骨が出っ張っている部分(骨突出部)」は特に要注意です。部位によってアセスメントが必要です。

部位 理由
仙骨(お尻) 仰向け時に最も圧がかかる
かかと 常に接地し、摩擦も起きやすい
肩甲骨・後頭部 骨が直接当たりやすい

初期症状:指で押しても消えない赤み、皮膚の熱感など。これを見逃さないことが介護職の重要な役割です。

5. 褥瘡予防の5大ポイント

① 定期的な体位変換 2時間おきを目安に体圧を逃がします。「持ち上げる」介助で摩擦をゼロにします。
② 福祉用具の活用 体圧分散マットレスやクッションを適切に使用し、一点に圧を集中させません。
③ 清潔と保湿 皮膚を清潔に保ち、乾燥から守ることでバリア機能を維持します。
④ 栄養管理 皮膚の再生には「たんぱく質」が不可欠です。食事量の変化にも注目しましょう。
⑤ チームケア 看護師や理学療法士、管理栄養士と情報を共有。アセスメントをリードします。

7. まとめ:尊厳を守るケア

褥瘡は発生するとご本人の苦痛が非常に大きいですが、「科学的な理解」と「適切な予防」で防ぐことができます。介護職の「気づき」が、利用者様の尊厳と笑顔を守る第一歩になります。

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